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ケネウィックマンの調査にFBIがのりだした

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 アメリカはコロンビア州で発見された9300年前の古代人、通称ケネウィックマンの遺骨の盗難事件にFBIが乗り出した。
 しかし、関係者は事件の解決には悲観的だ。 この盗難事件の背後にはネーティブアメリカンと人類学者の間に存在する深い確執があるからだ。
 発見当初、頭骨が明らかに白人の特注を示しているとする学者と、祖先の遺骨だとするネーティブアメリカンとの間で所有権をめぐる争いが繰り広げられた。

 しかし今、いったいなぜケネウィックマンの大腿骨の一部が、2年前忽然と姿を消したのか、遺体を埋葬したがっているネーティブアメリカンは、大変なジレンマにおちいっている。
 なぜなら大腿骨にはケネウィクマンの起源を調べられる十分な量のDNAが存在するはずだからだ。 更にネーティブアメリカンは、ケネウィックマンのDNAテストは遺体を冒涜するものとして頑固に反対しているのだ。

 つまりネーティブアメリカンサイドにも、DNAテストを阻止する目的で盗みを働く動機があるのだ。 しかし、現在訴訟中のケネウィックマンの所有権にネーティブアメリカンサイドが勝てば、遺体を埋葬することができるのだが大腿骨は埋葬できなくなってしまう。
 遺体の一部だけを埋葬しないことは、ネーティブアメリカンにとっては宗教的に許されないことだ。
さらに結局人類学者の要請に従いケネウィックマンのDNAテストは、手の骨と肋骨の一部から取り出したDNAで行われたのだ。 しかし心配したとおりミネラル化が激しく進んでいて起源を同定するにはいたらなかった。

 いったい誰が、DNAをたっぷり含んだ大腿骨を盗んだのか? 科学者が犯人としてもこっそりDNA判定をするわけにはいかないのだから、結局盗んでも無駄になってしまう。
 ケネウィックマンについては発見当初から問題だらけで謎に包まれていたのだが、ますます混迷の度合いを深めてきた。

参考ニュースソース

By William Claiborne
Washington Post Staff Writer
Saturday, September 30, 2000; Page A03

INNニュース
990115-01 9300年前のアメリカに白人がすんでいた・・・続編
990424-01 9300年前のアメリカに白人がすんでいた・・・続編2
000428-01 9300年前のアメリカに白人がすんでいた・・・続編3

INN特派員:ハンニバル43世 2000年11月28日

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