アメリカ大陸最古の人骨発見

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 アメリカ大陸最古の人骨が発見された。この人骨は、面長の女性の頭骨で、1959年からメキシコシティーの古人類学博物館に展示されていた。この頭骨が、予想以上に古いものかもしれないという、Silvia Gonzalez博士の依頼で、オックスフォード大学が年代測定を行ったところ、なんと1万2700年前から1万3000年前のものである事が確認されたのだ。
 そして、この人骨も、アメリカ・ワシントン州で発見された9300年前の人骨:ケネウィックマン同様に、現代のアメリカ先住民とはまったく異なる特徴を持っていた。

   面長で目鼻立ちのくっきりした顔は、現代のアメリカ先住民とは、まったく異なりむしろヨーロッパ人的なのである。
 今回もケネウィックマンの発見時同様に、アメリカ大陸最初の移住者はヨーロッパ人かもしれないという見解も出ている。この可能性については、Silvia Gonzalez博士も認めているが、博士は別の可能性を指摘している。
 それは、この人骨の特徴が日本のアイヌ人にそっくりだという事実だ。つまり日本の先住民である縄文人の直系に最も近いとされるアイヌ人とそっくりと言う事は、アメリカ最初の移住者は、縄文人であった可能性があるのだ。Silvia Gonzalez博士の考えでは、縄文人が海岸沿いに船で移住してきたという事だ。

  しかし、この遺骨の発見の最も重要な事は別にある。それは、この遺骨がメキシコで発見されたという事実だ。これまでも、アメリカ合衆国内で、多くの古い遺骨が発見されているが、アメリカにはコロンブスのアメリカ大陸発見以前の人骨は、先住民に帰属する法律がある為、ほとんど科学的検査は不可能だった。
 つまり今回発見された頭骨は、DNA検査を含む科学的検査を科学者が支障なく行える唯一の、古い人骨なのだ。これからの、研究に期待したいところだ。


参考資料

CNNニュース
Scientist: Oldest American skull found
By Jeordan Legon
Tuesday, December 3, 2002 Posted: 3:06 PM EST (2006 GMT)

Independent News
Does skull prove that the first Americans came from Europe?
By Steve Connor Science Editor
03 December 2002

BBCニュース
Tuesday, 3 December, 2002, 15:22 GMT
Human skulls are 'oldest Americans'


INN特派員:ハンニバル43世 2002年12月4日

New Carthago City