エチオピアで、最古の現生人類の系統と見られる化石が確認された。これまで最古と
されていたのは、やはり同じエチオピアのミドルアワシュ近郊で2003年に発見された
ホモ・サピエンス・イダルツで、約16万年前の物であった。
今回、最古のものである事が確認された2個の頭骨化石は、1967年にエチオピアのオ
モ川流域で発見されていた現生人類に属すると思われる物で、これまでは、13万年ぐ
らい前の物と考えられてきた。しかし、Stony Brook大学のJohn Fleagle博士等が、
最新の手法に基づき、化石発見現場での年代の再考証を行なった所、19万5000年
±5000年と言う結果がでたのだ。
最新のミトコンドリアDNAの研究によると、現生人類は、約20万年前のアフリカで誕
生したとされている。アフリカで誕生した現生人類の祖先「現代型ホモ・サピエン
ス」は、世界中に広がっていき、当時ヨーロッパやアジアに住んでいたネアンデル
タール人・北京原人・ジャワ原人などと入れ替わったのだ。
現在、世界中のすべての人種は、祖先をたどっていくとアフリカのたった一人の女性
に、行き着く為、この女性は「ミトコンドリア・イブ」と呼ばれている。つまり、オ
モ川の化石は、限りなくミトコンドリア・イブの時代に近い「現代型ホモ・サピエン
ス」の物だったのだ。もしかしたらミトコンドリア・イブそのものかも知れない。
参考資料
Human Fossils Dated to 195,000 Years
Wed Feb 16, 1:09 PM ET Science - AP
By MALCOLM RITTER, AP Science Writer
Oldest Human Skulls Suggest Low-Brow Culture
By Robert Roy Britt
LiveScience Senior Writer
posted: 16 February, 2005 1 p.m. ET
Oldest known humans just got older
18:59 16 February 2005
NewScientist.com news service
Jeff Hecht
INN特派員:ハンニバル43世 2005年2月17日
New Carthago City