ブルーノ殺人容疑で指名手配

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 アフリカ、シェラレオネからの情報によると、タクガマ動物保護区のオスのチンパン ジー・ブルーノが、人間を襲撃したそうです。これまでにも、人間に捕まった仲間を 救出するために、人間の村を集団で襲撃したゴリラの例など、幾度か類人猿による人 間襲撃の事件は、報告されている。しかし、残忍さにおいて今回の事件は、類を見な いものである。
 ブルーノは、米国人三人を乗せて走っていた車を襲撃し、フロントガラスをこぶしで 突き破った。車は、近くに激突。身動きの取れなくなったところで、アフリカ人運転 手が、引きずり出され、地面に激しくたたきつけられた。
更に、ブルーノは、運転手の両手、両足のつめを剥がしたあと、顔面から食べ始めた そうです。運転手は、顔面の大半を食べられて絶命したという。

 ブルーノは、その怪力と粗野な行動で、かねてより要注意チンパンジーだった模様で ある。チンパンジーは、類人猿の中でも圧倒的に凶暴な性格で、小動物を捕らえて食 べるのは日常茶飯事、時には仲間内での集団リンチや殺し合いまで行なうことが知ら れていた。

 しかし、さすがに人間を襲って食べたと言う記録は、聞いたことがない。まさに前代 未聞の事件である。芸達者なチンパンジーは、一般に恐ろしいイメージはないが、テ レビやサーカスで、人気者になっているのは、いずれも子供のチンパンジーである。 成長したチンパンジーは、人間の命令も聞かなくなり、体力的にも人間を凌駕するた め、ほとんどの場合が動物園の檻の中で余生を過ごす。

チンパンジー社会の凶暴性は、まさに人間の社会そのものの縮図でもある。人に最も 近い動物と言う事も納得できよう。一方、チンパンジー以上に人に近いとされるボノ ボ(ピグミーチンパンジー)の社会は平和主義である。こちらもある意味、人間社会 を象徴している。博愛主義を唱えながら一方で戦争をする人間社会の矛盾性は、彼ら 類人猿の社会に垣間見ることが出来ると言えるだろう。
 殺人犯ブルーノは、現在も逃亡中で捕まっていないと言う。


参考資料
INN特派員:ハンニバル43世 2006年4月28日


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