ニューヨーク発カイロ行きのエジプトエアー機がアメリカ ロングアイランド沖で墜落した。 近年、同じ場所での旅客機の墜落が続き、魔の空域として恐れられている。
1996年謎の空中爆発を起こしたニューヨーク発パリ行きのTWA800便は特に有名になった。 快晴の中旅客機に向かってオレンジ色の光体が突き進み衝突するところを154人もの人が目撃した。 旅客機はこの光体と衝突後墜落した。
多くの目撃者の証言から当初アメリカ軍によるミサイルの誤射としてFBIが捜査にあたったがミサイルの誤射はおろかあらゆる墜落の可能性が否定され、いまだに事故原因は確定していない。 又、この空域で飛行中に謎の光体に付きまとわれ恐怖の体験をしたパイロットもいる。
さて今回のエジプトエアー機の墜落もまさに謎だらけだ。 レーダー解析の結果、晴天の中を飛行中の旅客機は突然音速に迫る速度で急降下を行い再び急上昇を行った後、墜落したことがあきらかになった。 しかしこの急降下の後の急上昇は物理的に不可能でレーダーがそこに存在するはずもない何物かを捉えていたようにも思われると専門家も述べている。
さらにフライトレコーダー、ボイスレコーダーの解析が進んだ結果、事故原因は機体の不調とは考えられないことが明らかにされた。 ボイスレコーダーによると事故直前、まずキャプテンがコクピットを退室した。 その後コパイロット席に座る者(恐らく副操士)が、アラビア語で、「私は神の手に委ねる事を決心した」と祈るような言葉をささやいた後、自動操縦を切り急降下を開始した。 そこへキャプテンが「何が起こったのだ」と言う掛け声とともに戻ってきた。 その後言い争いとも思える会話の後、墜落している。
これらの結果よりアメリカは副操縦士の自殺説を大きく取り上げている。 しかしこの見解にエジプト当局は大きく反発している。 副操縦士の家族によるとまったく自殺をするような原因は考えられないということだ。 又、副操縦士も含めエジプトの宗教はイスラム教である。 イスラム教では自殺は最大の罪の1つで、イスラム教徒の自殺は普通では考えられない。 又、墜落直前副操縦士が呟いた祈りの言葉は、イスラム教徒の間では頻繁に使われる言葉で、特に危険に直面したイスラム教徒がこのような祈りの言葉を発するのはまったく自然なことだ。
この空域での航空機の事故原因にアメリカ海軍が行っている秘密実験「HARRP」との関係を指摘する意見もある。 しかし電離層に高エネルギーの高周波を照射するこの実験はアラスカで行われているもので、ロングアイランド沖での航空機事故をこの実験と結びつけるのはいささか荒唐無稽な感じがする。
いずれにしても、この空域での事故の異常性が取り沙汰される中で、再び起こったこの事故は不気味としか言いようがない。
INN特派員:ハンニバル43世 1999年11月26日